発売日:2018年12月4日
作者:助野嘉昭
連載誌:ジャンプスクエア
あらすじ:要点まとめ
焔魔堂家vs銀鏡(しろみ)は焔魔堂家の敗北
救援に来た有馬が銀鏡を祓う
有馬が自身の分身のような式神で四皇子、ガじゃ、悠斗足止め。
有馬本体vs2位無悪(さかなし)の戦いが始まる。
無悪が陰陽消滅(アンチチェイン)を発動し有馬死亡。
17巻では前巻からの続きで攻撃を開始した婆娑羅たちとの戦いが描かれました!
結果としては陰陽師勢力は婆娑羅の攻撃を止めることが出来ず島に大量のケガレが出現する終わり。
攻撃を止めることが出来なかっただけではなく、陰陽師の最高戦力にして陰陽頭である有馬が殺されてしまったり。。。
婆娑羅たちの方が圧倒的に上であるという展開でした。
先が気になるところですので、感想です。
有馬vs銀鏡:ケガレを祓う理由
ろくろ達、焔魔堂家が戦っていた婆娑羅・銀鏡。
連携などで必死に足掻きましたが、銀鏡の方が数枚上手でろくろたちは徐々に追い詰められました。
そんなろくろたちのピンチに駆けつけたのが陰陽頭の有馬でした。
最強と言われるだけあり、式神を使っている状態でも銀鏡を圧倒。
戦いは有馬の一方的な展開で幕を閉じるのですが、その戦いの最中の有馬が印象的でした。
戦いの中で銀鏡は人間たちこそが星の汚点だと言い放ちました。
そんな銀鏡の言葉に対し、有馬が返した自分が戦う理由は。。。
引用:双星の陰陽師17巻
『大切なものを失いたくない弱者故の恐怖』
婆娑羅と戦う理由は人間が正義だから婆娑羅が悪だからなどではなく、己の欲のためであると。
大切なものを守りたいために、婆娑羅やケガレを祓うのだと有馬は言ったわけです。
陰陽師の中にはと言いますか、上位の陰陽師は婆娑羅の情報を多く持っています。
だからこそ、婆娑羅たちの存在が悪ではなくあくまでも人間と相違しているだけの存在。
互いに異なる正義があるから戦い続けているだけだと、有馬は理解していたようで正義を胸に戦ってはいないというのが印象的でした。
有馬の言い分からは結局のところ人間とケガレ。
それぞれが相容れない存在であるから戦うしかないと感じたのですが、そうなると婆娑羅1位の千怒の行動は疑問に感じます。
戦う気が一切と言っていいほどに無いですし、神威曰く戦闘能力もほぼ0のようですからね。
陰陽師が気が付いていないだけで、婆娑羅やケガレ達とは戦わない道もあるのではないか?
有馬の発言を意識すると余計に婆娑羅1位の千怒の行動に疑問を感じますし、物語の結末は意外な展開かも?と思えました!
楽しみが増えたました♪
ワクo( ̄▽ ̄o)(o ̄▽ ̄)oワク
有馬vs無悪:陰陽消滅
ろくろたちの元に駆けつけた有馬は、銀鏡を倒しましたがその直後。
婆娑羅2位の無悪(さかなし)に襲撃され、婆娑羅相手に連戦を強いられることになりました。
知っての通り、婆娑羅1位は千怒ですが戦闘能力は皆無です。
その為、実質的に最強の婆娑羅は2位の無悪であり、有馬は上位の2人相手に連戦を強いられることになりました。
無悪は2位というだけあって、相応の力を持っており能力は空間を我が物とする能力でした。
その時点でも相当に強く銀鏡を圧倒した有馬が苦戦を強いられていたのですが、戦いは無悪が陰陽消滅(アンチチェイン)という技を発動し。
婆娑羅である無悪が真っ白になった後、無悪の一撃で有馬が真っ二つにされるという衝撃の結末を迎えました。。。
引用:双星の陰陽師17巻
陰陽消滅という能力は未知な事ばかりですが、この力を発動したのちに無悪は有馬に対し
有馬ならこの意味が分かるだろ?
というニュアンスで話を進めていましたので、やはり陰陽師側も婆娑羅側の本当の狙いは理解しているようです。
いったい何が目的なのか?
陰陽消滅という能力から、陰でもなければ陽でもなくなったという事なのでしょうけど。。。
それが一体何を意味しているのかが全く分からないので、本当の狙いが分かりません。
(; ̄ー ̄川 アセアセ
とまぁ、そんなこんなで有馬がやられてしまったのですが、無悪との戦いの際に最も注目すべきは有馬の本心です。
複数の婆娑羅で侵略していたわけですが、無悪が有馬の本体がろくろたちの元に来ると予想していた理由は
ろくろが居るからではなく、息子の有主が居るから
でした。。。
有馬は仲間の陰陽師たちからも息子に対し冷たく、息子を愛していないとすら思われていました。
しかし、実際の有馬は息子の有主を愛しており、息子を守る為に敢えて遠ざけていたようです。
親が子を愛すのは当然と言えば当然なのですが、有馬の振る舞いからとてもそうは見えませんでしたから意外な真実です。
ちょっといい話なのですが、有馬にとって酷なのがこれを理解できたのが敵である無悪だけであるということです。
有馬は天才の中の天才であり、まさに孤高の人でした。
そんな有馬を理解できたのは戦うべき敵の無悪だけだったわけですからね。。。
(ノ_-。)
基本ふざけている変態パンツですし、理解されない苦しみを見せはしなかったですけど。
孤高の天才であるが故に真っ直ぐ息子を愛すことすら許されない苦しみ。
想像を絶するものだと思いますし、それを見せる暇すらなかったという事実から陰陽師たちは見える以上に追い詰められていたのかなとも思いました。
ろくろ:太陽の力
有馬が殺された後、圧倒的な力の無悪にろくろたちが殺されるのかと思いきや。
意外な発言を残し、ろくろたちを見逃していきました。。。
引用:双星の陰陽師17巻
『貴殿を殺シ”太陽”の力を得るのは小生ではない』
双星の片割れであるろくろをいつでも殺せると言わんばかりの余裕の態度で謎の発言を残して消えていきました。
無悪曰くろくろを殺すことで『太陽の力』が手に入るそうですが、それは手に入れるのは自分ではないと言っています。
つまり、既に無悪たちの計画では太陽の力を手に入れる人物は決まっているということになります。
もっと言えば、無悪たち婆娑羅は今なお明かされていない『双星の陰陽師』の本質を理解しているという事にもなるんですよね。
陰陽師たちが双星の陰陽師を使ってやりたい本当のこと。
これを婆娑羅たちも知り尽くしたうえで敢えて泳がせていると考えていいでしょう。
なので、双星の陰陽師とは陰陽師の切り札であると同時に婆娑羅の切り札にもなり得る力であるという事だと思います。
ここまでの流れから紅緒が婆娑羅の力を得ようとしているように、真の双星の陰陽師とは陰陽師と婆娑羅のペアでしょう。
つまり、双星の陰陽師とはそもそも相容れないはずの2つの勢力の力を持った夫婦ということになるはず?
こうなると、もう陰陽師にとって諸刃の剣以前の問題でどっちの転んでもおかしくない、ただただ危険な存在のような。。。
(´-ω-`;)ゞ
過去に十二天将の士門が双星の陰陽師はロクな終わりを迎えないと言っていまいたしね。。。
双星の陰陽師とは何かを開ける為なりの捨て駒的な存在なのかなと思えてきました。
例えば清明が囚われている場所を開ける為に確実に死ぬ必要があるなり、清明の代わりにそれに囚われるなり。。。
隠し事が多そうですし、今後双星の陰陽師であるろくろと紅緒に待ち受ける運命は厳しい物だと感じました。
まとめ:激闘必至
物語は大きく動き陰陽師の最大戦力である有馬が倒されてしまいました。
無悪の圧倒的な強さは勿論、ここからは他の婆娑羅やそれに近いケガレが参戦してくるわけですからね。
陰陽師側が死にゲー状態になっている気がしますので、有馬が最後の力を振り絞って無悪を倒してくれるのかな?
。。。正直言いまして陰陽師側が絶望的過ぎて、真っ二つにされた有馬に縋るしかないです(笑)
話変わりますが17巻では有馬の本心も明らかになったり、婆娑羅達の知識と言いますか陰陽師に対しての理解が深かったのも印象的でしたね。
双星の陰陽師の存在理由を完全に理解したうえで、それを奪う計画を練っていたわけですから。
これまで婆娑羅たちからはあまり計画性を感じなかったので、馬鹿なのかと思っていましたが予想以上に賢いようです。
千怒は限りなく人間でしたし、上位の婆娑羅たちの知識は予想を遥かに超えるとみて良いでしょう。
なんなら力だけではなく、生きる年月に比例して知能も発達していくくらいに考えて良さそうです。
そう考えれば底知れない知識を持ち、この1000年間敢えて陰陽師たちを倒さず泳がせ何かをさせようとしていた可能性すら考えられます。
そして、今動き出したという事から婆娑羅たちの狙いも双星の陰陽師の可能性がありそうです。
少なくとも無悪の言い分から作戦に組み込まれているのは間違いありません。
色んな訳ありが絡んでいそうな『双星の陰陽師』
本当の使命がろくろと紅緒に明かされた時、彼らはどうするのか?
今後の展開が楽しみになりました♪
ついでに言えば婆娑羅たちにやられにやられた1冊ですが、陰陽師サイドの反撃も楽しみです♪
楽しみなことがいっぱい待ち受けている双星の陰陽師17巻でした!
(*。>ω<)ノシ マタネッ♪
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