7SEEDSセブンシーズの感想と考察評価|人類死滅後の過酷な世界で生きる7人の物語!

人類の文明が滅んだ後の世界を描いたサバイバル物語が7SEEDSだ。

選ばれた7人と1人のガイドの計8名1チームで結成されたチームが人類復興のために過酷な世界を生き抜きながら嵐とナツの恋模様を描いていく。

サバイバルや過酷な環境でのラブコメが好きな人なら楽しめる物語だ。

7SEEDSとは|人類が死滅した際の保険

物語のタイトルにもなっている7SEEDSの正体だが、これは地球に直径数十キロの天体が地上に落ちることが観測された際に発足されたプロジェクトの1つである。

天体の衝突により引き起こされる衝撃波により地球では大地震や火山噴火、大津波が起こり、巻き上がった粉塵が地球をすっぽり包み太陽光は届かず気温は10~20℃下がり地球は人類が住めない星に変わってしまうのだ。

 

天体衝突を観測した人類は生存のため各国の政府が密かに集まり様々な策を検討した。

ミサイルによる迎撃や、シェルターに人々を非難させる策など、あらゆる対策を協議した後に本当の最悪の事態である人類が死滅した場合を想定し、その保険として実施されたのが最終プロジェクト・7SEEDS(セブンシーズ)である。

引用:7SEEDS2巻

7SEEDSは7人の若く健康な人間を選び冷凍保存し、人が住める環境に戻ったとコンピューターが判断した後に解凍し放出させるというプロジェクト内容だ。

7SEEDSは各国で行われ、物語の中心として描かれる日本では春夏秋冬をそれぞれ冠する優秀な7人の人材で組まれた4チームと、優秀な人材だけでは不安という事で夏チームのみ問題児を集めたBチームが設立された。

計5チーム35名+各チームガイド1名の合計40名が7SEEDSとして再び人類が住めるようになった地球に放たれたわけだ。

 

物語の中心となっている7SEEDSに選ばれた嵐やナツの最終目的は、人類が死滅したのちの世界で好き勝手に進化した動植物の脅威を乗り越え再び人類の世界を構築することである。

セブンシーズの心境|メリットなさすぎな件

物語の中心は7SEEDSとして選ばれた人々が文明が滅んだ世界を生きていくことと、ナツと嵐と恋模様が描かれることになりそうだったが個人的にはセブンシーズに選ばれた人たちの苦しみが魅力だと感じた

魅力に感じたのはナツ達夏のBチームのちまきさんが故郷に戻る物語だった。

ちまきさんは熊本出身であり、偶然にも現在地から近い距離にあったためにおばあちゃんと暮らしていた故郷を見に行ったのだが、そこに待ち受けていたのは変わり果て、ほぼ全てが水没した熊本だった。。。

 

同行した嵐たちも熊本の悲惨な状況を目の当たりにし、一緒に暮らしていたおばあちゃんは生きているかもしれないと励ましたのだが、ちまきさんはおばあちゃんが生きていることではなく。。。

引用:7SEEDS3巻

『天変地異がいつ起こったか知らないけど その前におばあちゃんが死んでてくれたらいいと思うな』

 

ちまきさんはおばあちゃんが生きていることではなく、文明が滅ぶ前におばあちゃんが楽に死ねていることを祈った。

セブンシーズが目覚めた世界は、あまりにも変わり果てた世界であり人類が生き抜くことすら困難であり、生きていることすら辛い世界である。

ちまきさんは、こんな辛い世界で生きるのであれば、楽に死んだほうが良い。と言っているわけだ。

 

人が住める環境になったとコンピューターは判断しセブンシーズは放出されたわけだが、現在の地球で生き抜くことは困難を極め、この世界で生きていたいと思う人はいない。

セブンシーズの面々は文字言葉通りの地獄に放り出されたわけだが、彼らは人類存続のために生きなければならないのだ。

ガイドを含めたった8人で、地獄のような世界で人類存続という重たすぎる責任を背負いながら生きていかなければならない

荒れ果てた環境だけではなくセブンシーズの心境を意識して読むと、より面白く読める作品だと感じた。

 

言うべきか悩んだのだが、セブンシーズとして選ばれた人々はあまりにもメリットがないのが可哀想でならない。

今後の物語で彼らなりの生きる幸せを見つけられればいいのだが、7人という事は夫婦は3組。

つまり、1人余ってしまうのだからプロジェクトを発足させた奴らの鬼畜外道な行いには憤慨せずにはいられない。

 

地獄のような世界で人類存続の重責を背負わせつつ、ロンハーのラブマゲドンやらせるのは流石に酷過ぎる。

人間の心理的にこうした方が良いのかもしれないが、最後の1人の気持ちを考えたら吐き気がしてしまうほどだ。

鬼畜外道というよりは言語道断か。

言葉に出来ないほどのプロジェクト内容だと感じてしまっている。

ナツと嵐|ラブコメ展開やってる場合か?

物語の中心となるのがナツと嵐のラブコメ展開である。

いじめられっ子だったナツと、文明が残っていた頃に彼女だった花(はな)に言い寄った人を半殺しにした嵐という組み合わせのラブコメが描かれている。

 

ざっくりいうと、長年いじめられていたようで勇気が持てなかったナツだったが、地獄のような世界で助けてくれた嵐のことを大好きになり過ぎて頑張っていくというラブコメ展開であり。。。

引用:7SEEDS3巻

この世界に彼女がいるかもしれないと思い東京に向かうことを決めた嵐に、あたしも行きます!とくっ付いていくことをナツは決めてしまう。

 

ラブコメ要素を入れたいというか、前述した通りセブンシーズの人数が7人で1人余ることからも恋愛に発展させるというのもプロジェクトの一環であるのは分かる

だが、ガイドを含みたった8人しかいない状況で彼女がいるかもしれないから東京行ってくる!というのは流石にどうだろう?

挙句の果てに1名は大好きなんで付いていきます!なんて始められたら残された6名は溜まったものではないという事に気が付いてほしい。

 

ナツや嵐は落ちこぼれを集めた夏のBチームのメンバーであり、自分勝手が過ぎる行動に出るのは仕方がないのかもしれないのだが、流石に突っ込まざるを得ない。

ラブコメをやっている場合ではない…と。

セブンシーズが人類が死滅した後に人類存続をかけた最後のプロジェクトだと話を聞いたばかりで取る行為ではないので本気で疑問しかなかった。

発情期なのか…?

評価|夏のBチームはいらなかった説

物語としては面白かったのだが、個人的に疑問に感じたのは、落ちこぼれを集めた夏のBチームはいらなかったのでは?という疑問だ。

無駄に念を入れた日本らしい行為な気もするのだが、3巻持たずに彼女が生きているかもという幻想に取りつかれ仲間たちの元を去るのはいただけない。

…残念な事に嵐の彼女は、嵐同様にセブンシーズの春チームに選ばれ現代に生きているので、結果としては出会えそうな勢いはあるのだが残された6人はどうなってしまうのだろうか?と少しは仲間の事を考えるべきだと言いたい。

勿論、嵐の中では彼女1人というよりも彼女に会えるかもしれないという気持ちが残りの6人を見殺しにする可能性に勝ったわけでガイドもそれを理解し嵐を活かせたのだろうが、ここまでの展開を見るに、落ちこぼれを集めた夏のBチームは必要なかったのでは?と本気で感じている。

 

今後の夏のBチームの身勝手な行為は今後も気に障るだろうと感じていると同時に楽しみでもある。

ナツと嵐の恋の行方も楽しみだし、色々と楽しみなことが多い物語だ。

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